成田凌主演ドラマ『逃亡医F』の同名原作漫画、第26話のネタバレをご紹介します!
<『逃亡医F』漫画第25話のおさらい>
長谷川から証言の約束を取り付けた藤木は、ホテルで長谷川の退社を待っていた。
ホテルでノックされたドアを開けるとそこには長谷川ではなく八神の姿が。
岡部薬品 佐々木常務から連絡を受けたイースト薬業 峰専務は、関東学館医大 東条教授を訪ね、浩子の腹膜偽粘液種の原因は藤木が行った虫垂炎の手術だったと捏造する。
偽の情報を聞かされた長谷川は、浩子の命の恩人だと思っていた藤木が、本当は死の苦しみに突き落とした張本人として刷り込まれた。
藤木への懐疑が生まれた長谷川が藤木からの電話に出ることはなかった。
無実を証明してくれる存在を失った藤木を警察に突き出そうと八神が実力行使に出た。
『逃亡医F』第26話ネタバレ:長谷川の本質は善か悪か!?藤木の過去に医療ミス発覚?
「頼むッ!は、話を聞いてくれッ!」
「黙れッ!言いたいことがあれば警察で言うんだ!」
八神は力づくで藤木をねじ伏せようとしていた。
その時、八神の首元に激しい電流が流れた。
「ぐあぁっ…!かッ…がッ…」
八神は一瞬で意識を失い床に倒れた。
「や、やっちゃったッ、通販で手に入れたんだけど聞きしに勝る凄い威力…」
背後にはスタンガンを持った烏丸が立っていた。
「き、君…、それは…」
「痴漢撃退用のスタンガンよ、行こッさぁ早くッ!」
「ま…待てッ、待たんかッ!」
起き上がれない八神を振り払い藤木と烏丸の二人は走り出した。
「く、くそーッ!」
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ホテルから出た藤木と烏丸は喫茶店に入り、烏丸が助けた経緯を話し富樫に感謝していた。
「ったく…しつこいったらありゃしない、さすがの雪男もこの暑さで参ってると思ったのにさ」
「と、とにかく助かったよ、礼を言う」
「礼なら富樫さんに言うんだね」
「富樫に?」
「そ…、センセを一人残してきたけど気になるから様子を見に行ってやってくれって
電話があったんだ」
「そうか、あいつがそんなことを…」
すると烏丸は長谷川の行動に疑問を感じていることを話し出した。
「けど…分かんないな、センセの先輩…、一度は何もかも話すって連絡してきながらどうしてすっぽかしたんだろう」
「きっとよんどころない事情ができたんだ」
「ふ~んセンセってホントにお人好しだね」
「せ…先輩は…」
「要するに気が変わったってことじゃん、人間なんて結局は我が身が可愛いんだからね。自分に火の粉が降りかかると思えば逃げ出す方が当たり前よ」
「だったら君はどうなんだ?」
「え?」
「俺は指名手配中の逃亡犯だ、それに手を貸すことは法を犯すことになるんだぜ。いくら俺の精子が欲しくてもそれだけでこんな真似ができるはずがないだろう」
「そ、それはその…」
正論を言ったつもりだった烏丸が藤木の言葉を返すことができなかったからなのか
少し戸惑っているようだった。
「君だけじゃない、富樫だってそうだ」
「あの人はセンセの友達だから…」
「俺はこの旅の途中何度となく人の善意に助けられてきた。俺が今ここにいられるのもその人たちのおかげなんだ。だから俺は人の善意ってやつを最後まで信じたい!」
藤木の言葉を聞いた烏丸は少し呆れた表情で口を開いた。
「だったら、それを確かめてみれば?人間の本質が善なのか悪なのか。あの先輩にもう一度ぶつかってみれば分かるもの」
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藤木と烏丸は、岡部薬品の社宅に向かって歩き到着すると建物の外から長谷川の部屋を確認した。
「灯りが消えてる」
「きっと早めに休んだのよ。奥さん…あんな体だったし」
「あ、ああ」
二人が話していると後ろから声がした。
「浩子なら入院した」
藤木が振り返ると長谷川が立っていた。
「先輩!」
「もう助からんそうだ、医者からそう宣告された」
「え」
「腹膜偽粘液種という厄介な病気だ。あいつとはこの一年というもの自宅と病院を往復する毎日だった」
「そうですか……やはり俺が心配した通り…」
長谷川の告白に予想が的中した藤木が話はじめた時、長谷川が藤木を殴った。
「な…何をするのさ!?」
「お前がそうさせたんだ!」
「俺が!?」
「覚えているだろう藤木ッ、お前が浩子の虫垂炎手術をしたことを!!」
「も、もちろん…しかしそれがいったい」
「浩子がこうなったのは…その時のお前の手術が原因だ」
「何だって!?」
藤木を殴った長谷川は涙を流しながら浩子の手術をしてくれた藤木の過去について話した。
「浩子の病気の原発巣は虫垂にあったんだそうだ。あの時ほろ酔い気分だったお前はそれに気づかず手術を行った。その結果、虫垂にあった腫瘍細胞があいつの腹腔内に飛び散って偽粘液種になってしまったんだ」
「バ、バカな…」
「関東学館の東条教授がはっきりそう言ったそうだ…お前が…、お前が浩子を死の淵に追いやったってな!」
「そんな…、そんなはずはない。確かに少し穿孔はあったが虫垂は綺麗に切除した。
術後の洗浄もこれ以上ないぐらい丁寧に…」
「黙れッ!俺は浩子に諭され会社に逆らって真実を打ち明けるつもりになっていたんだ。お前が俺たちを奈落の底に突き落とした張本人だとも知らずにな!」
長谷川の言葉で藤木の表情はみるみる崩れていった。
「会社の命令でお前から聞いた八神先生の研究データを盗み出したのは確かにこの俺だ。もちろんあんな結果になるとは思ってもみなかったが、俺の行為がその原因を作ったのは間違いない。八神先生に研究盗用の濡れ衣を着せて研究者生命を奪ったのも、クラレ薬品に手を引かせ研究中の新薬をイースト薬業で商品化するためだった」
長谷川は自分と会社がしてきたことを話した。
「だが今の俺はそれを証言するつもりはない!お前には浩子にしたことの償いをさせてやる!」
「償い?」
「そうだ!八神先生はあんな状態だし俺さえ口を噤んでいればお前の嫌疑が晴れることはないだろう。お前はこのままずっと逃亡者として生きていけばいいんだ!」
「そんな…先輩」
「それともここで大声を上げて警察を呼ぶ方がいいか!?」
長谷川の言葉、悔しそうな表情を見た藤木は何も言い返すことができず長谷川から離れるように歩き出した。
「ちょっと…、センセ…待ってよ!」
「ちくしょう、浩子を…浩子を返せッ!元気だったあいつを俺に返してくれぇ~ッ!」
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長谷川から離れた藤木は公園のベンチに座っていた。
「俺が…、この手が奥さんの病気の原因を作ったというのか…」
落ち込んでいる藤木に烏丸が携帯電話を差し出した。
「ねえ、それが事実かどうかは別にしてさ、一応所期の目的は達したよ」
「所期の目的?」
「あたしの携帯にはボイスレコーダーがついているってこと。もしかしたらと思ってさっきのやり取りを録音しておいたんだ」
「何だって?」
「あの調子じゃ証言は望めそうにないけどこのSDカードに今の告白が録音されているはずだからいざって時の証拠になるんじゃないかな」
そう言って烏丸は携帯からSDカードを取り出し藤木に渡した。
SDカードを握りしめた藤木は川に向かって投げた。
「な、何するのさ!?川に投げ捨てるなんて!」
「君の気遣いには感謝するよ、けど俺は先輩を欺くことはしたくない。もし証言してもらう時がくるなら、それは先輩が納得した上でなければ意味はないんだ」
そういった藤木に烏丸は呆れていた。
「ったく、あんたって人は正直過ぎるって言うかバカって言うか度し難いよ」
「自分でも呆れてる、けどこれが俺の生き方なんだ」
「けっこうな話だけどさ、現実問題としてどうするつもり?あの先輩が言ったようにこのままじゃ一生逃げ回るしかないんだよ」
「仕方ないさ、ただしその前にやらなきゃならないことがある」
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藤木と烏丸は近くのネットカフェに入りパソコンを見ていた。
「なんなの?ネット喫茶で調べたい事って」
「このサイトさ、見てくれ」
「これって…医者専用の医療サイトじゃん」
「ああ、ひょっとしたらもうパスワードが失効しているかもしれないと思ったがまだ生きていた。ここは会員の医師たちが発表した論文がデータ化されているんだ」
「ふーん」
「あったぞ!」
藤木は医療サイトから何かの論文を見つけていた。
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藤木と烏丸の二人は関東学館医大付属病院に忍び込んでいた。
「君はここまででいい、後は俺一人でやる」
「そうはいかないわ、白衣を用意したのはあたしだし、乗りかかった船ってやつさ。けどさ、本当に平気なの?もう助からないって言われた患者だよ」
「たぶん大丈夫だ。助からないというのは手術適応外ということで今すぐに亡くなるわけじゃない。それに入院しているなら腹腔内に貯留した腹水や偽粘液種は抜いているはずだ」
「あったよここ!この病室」
二人は探していた長谷川浩子の名前がある病室の前にいた。
「話をして拒否されたら大人しく引き上げる。だがもし承知してくれるようなら…」
「分かった!」
二人はドアをノックして病室に入った。
「藤木…さん…」
「奥さん、僕の話を聞いてください」
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岡部薬品の社宅、長谷川の自宅では長谷川が椅子に座ったまま眠っていた。
電話が鳴り響く音に気がついた長谷川は目を覚まし受話器をとった。
「長谷川です…」
「えっ何ですって!?浩子が…病院から消えた!?」
『逃亡医F』第26話 感想
出ました、困った時の烏丸さん!
藤木のピンチの時は救世主並みに現れる烏丸、危険を察知する能力を持つエスパーのようです。しかもスタンガン持ってるなんて準備良すぎ(笑)
そして長谷川先輩をうまく騙した峰専務&佐々木常務、怖すぎです。
事実を都合よくひん曲げて、人をコントロールするあたりさすが薬品会社でのし上がっただけの実力ですね(褒めてない)。
ひゃ~藤木先生、ついに人さらいまでやってしまいました!
浩子さんさらって一体何するつもりなのでしょうか。さぁ次からはいよいよラスト2話です!
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