成田凌主演ドラマ『逃亡医F』の同名原作漫画、第18話のネタバレをご紹介します!
<『逃亡医F』漫画第17話のおさらい>
熊本県に訪れ、とある病院のクリーンスタッフとしてアルバイトをしていた藤木は、ひょんなきっかけから食道がん患者・久保田のカルテを見ることになり、久保田の味覚障害が放射線治療の副作用であることを看護師・理子に指摘した。
翌日、理子は味覚障害の可能性について担当医に話すと、逆上した担当医が患者をないがしろにする発言をする。
それを聞いていた久保田が担当医に対して感情をぶつけるが、担当医は「治療に不満があるなら病院を移ればいい」とまともに掛け合わない。
別れた娘の結婚式で料理人として支えるのが目標だった久保田は、コツコツ溜めた預金通帳を娘に渡してやることしかできないと絶望した。
『逃亡医F』第18話ネタバレ:クリーンスタッフ藤木の内視鏡手術と厨房に戻った料理人・久保田
久保田から預かった預金通帳を別れた娘に手渡すため、藤木と理子は離婚した奥さんの家を訪れていた。
元奥さんに事情を話し通帳を渡そうとする二人だったが、「こんな物…、受け取るわけにはいきませんっ!冗談じゃない今さら父親面しようなんて虫がよすぎるわ!あの子をここまで育ててきたのはこの私じゃありませんか!父親なんていなくてもあの子は私が立派に送り出してみせます」と通帳を受け取ろうとしない奥さんに「帰ってくださいっ!」と追い出されてしまった。
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二人は病院に戻って久保田に事情を説明すると「そうか…嫌な思いをさせちまったな」と久保田は申し訳なさそうに言った。
「あいつが言う通り、こいつは虫の良い話だったのさ。長い間放っておいていきなり父親面しようというんだからな」久保田はそう言うと着替え始めた。
「何をするの久保田さん」と聞く理子に久保田は、「ここを出て行くのさ、これ以上この町に留まる意味はなくなっちまったからな」と答える。
「出て行くって…、まだ治療が終わったわけじゃないのよ」という理子に「フン、そんなもん糞くらえだ。医者も言ってたろ、ここが気にくわなきゃ出て行けってな」と返した久保田に藤木が「あんた…、つくづく身勝手な人間だな」と口を挟んだ。
「なに?」と睨む久保田に藤木が続けた。
「そうだろ?道楽が過ぎて奥さんに愛想をつかされたのもそうなら、忘れた頃にいきなり現れて今度は父親の真似事をさせろと言う。これが身勝手でなく何だって言うんだ」
すると「俺の命だ、どうなろうと勝手だろう」と返した久保田に藤木が掴みかかった。
「命は自分だけのモノじゃない!一人で生きていると思っているなら大間違いだ!」
「若造がきいたふうなことを…、俺がどうなろうとあんたにゃ関係ないことだろう」
久保田が言うと藤木が「ああ、関係ないね。だがこの人にとってはそうじゃないはずだ」と理子を指した。
「看護師の仕事がどれほどの激務か…あんたにも分かるだろう。若い女性なら患者のシモの始末よりも恋人や友達と楽しく過ごしたい時だってあるハズだ。しかし彼女たちは昼夜を問わず献身的に患者の看護をし続ける。なぜだ?それは病気や怪我に苦しむ患者に何とか元気な姿で退院してもらいたい、その一心からだ。それでもあんた自分の勝手だと言えるのか?」
藤木の言葉に久保田は言い返すことができず黙ってうつむいた。
藤木はさらに続けた。
「ここに来る前に洗面所の掃除をしておいたよ。床にぶちまけてたのは食塩だろ?つまりあんたはまだ料理人を諦めたワケじゃないんだ」
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二人は病室を出ると理子が声を掛けてきた。
「ありがとう鳴海さん、私感動しちゃった、それにすごく嬉しかった」
藤木は「あ、いや…、ちょっと言い過ぎたなって…」と反省している。
「ううん、そんなことない、久保田さんだってここに残るつもりになったみたいだし」
理子がそう言うと「そのことなんだけど理子ちゃん…」と藤木が話を持ち掛ける。
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藤木は、久保田の担当医に手術するように提案した。
久保田が手術を拒否していたのは開胸手術だったからで、内視鏡手術であれば食道も残せて患者への負担も軽くできると考えたのだ。
すると提案を聞いた担当医から「お前…何様のつもりだ?」と言葉が出る。
「お前はあの男の身内じゃないだろう、清掃員は黙って院内の清掃をしてろ。素人が崇高な医療の領分に口を挟むんじゃない」と担当医は続けた。
「崇高な医療?」藤木が聞き返す。
「そうだ、患者は医者の言うことに従ってればいいんだ。つまらんことで私に時間を取らせるな」そう言った担当医に「あんた…それでも医者なのか?」と言い返した藤木は担当医を睨みつけた。
「あんたのような医者にかかったら治る患者も治らない」
そう言って藤木は診察室から出て行った。
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深夜、藤木は理子と久保田を連れて手術室に入ろうとしていた。
「大丈夫、手術室に誰もいないわ」と理子が手術室を確認した。
「ほ、本当にあんた医者なんだな?」と心配する久保田に「嘘じゃない、ただしそれを信じてくれなければこの話はチャラだ」と藤木が返す。
藤木は、久保田の娘の結婚式を明日に控え時間がない状況で、日数のかかる転院ではなく、食道も残して術後すぐに歩ける内視鏡手術を提案し久保田もそれを了承、手術に踏み切った。
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翌日、久保田の娘・空見子は結婚式の準備をしており、久保田はホテルの厨房でリンゴの皮を剥いていた。空見子の幼少期にリンゴをウサギの形に一緒に剥いたのを思い出しながら。
披露宴で空見子の前に出された皿には、ウサギの形のリンゴが載っていた。
「あれ、君の料理だけまるでお子様ランチみたいだな。これって特別な料理ってわけじゃ…」という新郎だったが、空見子が気付いた。
(お父さん…、来てくれたんだ)
「出よう、俺たちの役割は済んだ」
「そうね」
披露宴会場の隅で様子を見ていた藤木と理子は会場を出た。
『逃亡医F』第18話 感想
理子を思いやる藤木のシーンがありましたが、近くで看護師を見ているお医者さんだからこその言葉でしたね。久保田の担当医はそういうタイプではないようでしたが。
そしてまたしても強引に手術室を使ってしまうところがさすが藤木先生です!
でも急いで手術しても結局味見はできない状態だったので、手術せずに一旦ホテルに戻り、結婚式が終わってから転院する手もあったように思います。
それでも患者の気持ちが分からない元の担当医に任せず、克を入れた藤木が手術してしまうのは痛快でした。周りが見えなくなる時もあるようですが、こんなお医者さんなら患者さんも安心して身を委ねられますね。
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